2019 春 目白コレクション 

4月6日(土)-7日(日)に開催される目白コレクションにて【宋磁-見捨てられない美とその粋-】を開催いたします。

詳細はこちらをご覧下さい→https://www.instagram.com/okuma_gallery/

今回の企画は傷があると一気に評価しなくなるのに、陶片であると手元に置きたくなるという傾向が見えるここのところの日本の中国陶磁器への傾向へ一石を投じてみたい気もあります。作品にもよりますが、やはり磁器についてはこの傾向は顕著と思います。もちろん無傷完品は素晴らしいのは間違いなく、自分自信そこには非常に重きを置きます。

また陶片も素晴らしい作品の断片は細部まで非常に魅力的で資料的にも貴重です。完器も陶片も個人的にも好きで、尊敬すらしています。ただ、その中で原型を留めた傷のある中国陶磁器の佳作や優品の評価が明らかに低すぎる気がします。

例えば陶片では有底有天といって高台と口辺がついているものはその他の陶片より評価されます。しかし、全体が分かる傷ものは何故か皆さんあまり評価しません。たしかに共直しが汚い作品などは飾っていてい嫌になることは 否めませんが、今回目白コレクションで並べるのはそういった類の作品ではありません。元来日本人のコレクターは古美術品の傷には寛容だったはずですが、いつの間にか中国陶磁器については厳しくなり過ぎている気がしています。

無傷完品の佳作でなく、名品の陶片でもなく、資料としても鑑賞、使用して良い素直な優品を並べてご紹介してみたくての企画です。もちろん無傷完品の作品も展示販売いたします。洗練された宋磁の美しさをぜひお楽しみいただければと思っております。